この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。

この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。
「これからサロンを伸ばすなら、男性客の取り込みが鍵になる」――そんな話を耳にする機会が増えていないでしょうか。女性向けエステ市場が伸び悩む一方で、男性美容市場は着実な成長を続けており、多くのサロンにとって未開拓の「ブルーオーシャン」となっています。この記事では、美容機器商社として500以上のサロンを支援してきた株式会社イレブンが、最新データにもとづく男性美容市場の全貌と、女性サロンが安心して男性客を取り込むための戦略を徹底解説します。
男性美容市場の拡大は、一過性のブームではなく、データに裏打ちされた構造的な変化です。かつて「美容は女性のもの」という固定観念がありましたが、現代では男性がスキンケアや脱毛に取り組むことは、もはや特別なことではありません。まずは、市場の現在地を最新の数字で確認しましょう。
矢野経済研究所の調査によると、2025年度のエステティックサロン市場規模は前年比0.1%増の3,046億円と、横ばいで推移する見通しです。女性向けエステが脱毛サロンの経営悪化やHIFU(ハイフ)規制の影響で厳しい状況にある一方、男性の施術市場は前年比0.6%増の155億円と、わずかながら拡大傾向を維持しています。市場全体が停滞するなかで数少ない成長セグメントであることが、男性美容の注目度を高めています。
より細かく見ると、成長のスピードは一段と鮮明になります。矢野経済研究所のメンズビューティ市場調査では、2024年度のメンズエステティック市場規模は前年比112.2%の478億円に拡大すると予測されました。1年で50億円以上も市場が大きくなる計算です。さらに男性脱毛市場は635億円規模に達し、女性向け脱毛が価格競争で苦戦するなかでも力強い成長を見せています。市場全体が横ばいの今こそ、伸びしろの大きい男性向けにいち早く参入する価値があります。
| セグメント | 市場規模の目安 | トレンド | サロンの狙いどころ |
| エステ市場全体 | 約3,046億円(2025年度予測) | 横ばい | 成長分野への集中がカギ |
|---|---|---|---|
| 男性の施術市場 | 約155億円(前年比0.6%増) | 拡大傾向 | 数少ない成長セグメント |
| メンズエステティック | 約478億円(2024年度予測) | 高成長(前年比112.2%) | フェイシャル・痩身で高単価化 |
| 男性脱毛 | 約635億円規模 | 右肩上がり | 単価が高く新規参入の余地大 |
男性美容の拡大を牽引しているのは、価値観の変化です。20〜30代男性のスキンケア・脱毛の経験率は、この5年で約1.8倍に増加したとされています。背景には、在宅勤務でのWeb会議により自分の顔を客観視する機会が増えたこと、SNSで「清潔感」が重視されるようになったこと、そして美容のジェンダーレス化があります。男性は美容を「特別なこと」から「日常的な自己投資」へと捉え直し始めており、この意識変化が市場の土台を支えています。
イレブンからのアドバイスポイントは、男性顧客は「単価が高く、リピート化しやすい」という点です。特に脱毛は、男性の濃い毛質ゆえに施術回数が必要で、料金も女性の約1.5倍に設定される傾向があります。価格競争が激しい女性向けと違い、男性向けは「価値で選ばれる」余地が大きいのです。
男性美容と聞くと「ヒゲ脱毛」を思い浮かべる方が多いですが、ニーズはすでに多様化・高度化しています。かつての脱毛一辺倒から、肌悩みやボディメイクへと関心が広がっており、これが客単価アップのチャンスを生んでいます。男性顧客がどんな悩みを抱えているのかを把握しましょう。
このように悩みが広がっているということは、脱毛で来店したお客様に、フェイシャルや痩身をクロスセルできる余地が大きいということです。単一メニューで終わらせず、複数の悩みに応えることで、一人あたりの生涯価値(LTV)を高められます。
「男性客を入れると、既存の女性客が離れてしまわないか」という不安を持つオーナー様は少なくありません。しかし、正しい設計を行えば、女性サロンでも安心して男性客を取り込めます。鍵となるのは、男性が本当に求めているものを理解し、それに応える運営体制を整えることです。
男性が美容サロンを選ぶ際、女性とは異なる判断基準を持っています。これらを満たすことが、男性客の獲得と定着の前提になります。
| 求める条件 | 男性心理の背景 | サロン側の対応策 |
| 効果の分かりやすさ | 感覚より論理・データで納得したい | ビフォーアフターや数値で効果を提示 |
|---|---|---|
| 料金の明朗さ | 追加料金への警戒心が強い | 総額表示・オプションを明確にする |
| プライベート感 | 人目を気にせず通いたい | 個室・半個室、男性専用時間帯の設定 |
| 効率・時短 | 長時間の滞在を好まない | 短時間で効果を出すメニュー設計 |
男性客は、感覚的な「気持ちよさ」よりも、論理的で分かりやすい「効果」を重視する傾向があります。「なぜこの施術で悩みが改善するのか」というメカニズムを、データやビフォーアフターとともに提示しましょう。カウンセリングで理屈を丁寧に説明することが、男性客の信頼獲得につながり、高単価コースの成約率も高まります。
男性客は、追加料金や不明瞭な価格体系に強い警戒心を持ちます。「結局いくらかかるのか」が最初に分からないと、来店をためらってしまうのです。オプション料金を含めた総額を明示し、コースの内訳を分かりやすく提示することが安心につながります。なお、1か月を超え5万円を超えるコース契約は特定商取引法の対象となり、税込での総額表示も義務付けられている点に注意しましょう。
男性客も女性客も、異性の目を気にせず通いたいというニーズを持っています。既存の女性客に配慮しつつ男性客を受け入れるには、完全個室にする、男性専用の曜日や時間帯を設ける、予約制で他のお客様と鉢合わせしない動線を作る、といった工夫が有効です。この配慮が、女性客の安心と男性客の獲得を両立させる鍵になります。
男性客は、長時間サロンに滞在することを好まない傾向があります。仕事の合間や帰宅前に立ち寄れる、短時間で効果を実感できるメニューが好まれます。機器を活用して施術時間を短縮しつつ、体感と結果を両立させる設計が、忙しい男性客のリピートを生みます。「30分で完了」「ランチタイムに通える」といった訴求が効果的でしょう。



いきなり大々的に「メンズ歓迎」と打ち出すことに抵抗があれば、まずは既存の女性のお客様の「旦那様・パートナー・息子さん」の紹介から始めるのがおすすめです。身近な方の紹介なら男性も安心して来店しやすく、既存客との関係も壊れません。
男性客の獲得において、導入している美容機器は強力な武器になります。論理と結果を重視する男性客にとって、機器の性能や技術は「効果の根拠」そのものだからです。機器をマーケティングの主役に据えることで、他店との差別化と信頼獲得を同時に実現できます。
広告やメニューでは、搭載している技術名を積極的にアピールしましょう。「エレクトロポレーションで高濃度美容成分を届ける」「高周波(ラジオ波)で深部からアプローチ」といった記載は、単なる機能紹介ではなく「科学的根拠にもとづく、結果の出る施術を提供します」という信頼の宣言になります。機器そのものをマーケティングの主役に据えるサロンは、男性顧客の獲得において優位に立てます。
男性特有の悩みには、それに適した機器選びが重要です。男性は皮脂分泌が多く毛穴の悩みが深いため毛穴ケアに強い機器が、また硬い脂肪や筋肉のコリには深部加温できる機器が向いています。例えばフランス製の高周波(ラジオ波)機器「WINBACK」は、深部加温による代謝促進と、男性特有の硬い脂肪やコリへのアプローチに強みがあり、メンズ痩身メニューで差別化を図れます。ターゲットの悩みと機器の効果を一致させることが、結果を出すサロンの条件です。機器選びの判断軸は、こちらの記事で詳しく解説しています。


男性の濃いヒゲや太い体毛は、女性の産毛とは異なる火傷などのリスクを伴います。光脱毛やフォトフェイシャルを導入する際、法的な必須資格はありませんが、メーカーや業界団体の安全講習の受講は「必須」と考えるべきです。修了証(ディプロマ)を店内に掲示することは、安全な施術ができる証拠となり、知識で比較検討する男性客の信頼獲得と、トラブル予防の両方につながります。



機器は「買って終わり」ではありません。男性客に効果を実感してもらい、リピートにつなげるには、正しい操作技術と、男性の肌・毛質に合わせた施術ノウハウが不可欠です。イレブンでは機器導入時に、安全講習とメニュー設計をセットでサポートしています。
どれだけ良いメニューを用意しても、男性客に見つけてもらえなければ意味がありません。男性は女性とは異なる検索行動を取るため、それに合わせた集客導線を作ることが重要です。ここでは、男性客の来店につながる具体的な集客施策を解説します。
男性客の多くは、サロンを探す際に「新宿 メンズ脱毛」「渋谷 メンズエステ」のように「地域名+サービス名」で検索します。この検索行動に応えるうえで最も効果的なのが、Googleビジネスプロフィールを最適化するMEO対策です。「メンズ脱毛」「男性 フェイシャル」などのキーワードで上位表示されるよう、カテゴリ設定・写真・口コミを充実させましょう。無料で始められ、来店に直結しやすい施策です。MEOの進め方は、こちらの記事が参考になります。


女性向けサロンのサイトに男性客が訪れても、「自分が行っていい店なのか」と不安を感じて離脱してしまいます。そこで、Webサイト内に男性専用のメニューページを設けることが有効です。男性向けの料金・メニュー・施術の流れ・男性の来店実績などを明記することで、「ここは男性も歓迎している」という安心感を与えられます。専用ページは、地域名+メンズ検索の受け皿としても機能します。
初めて美容サロンを利用する男性は、女性以上に不安を抱えています。その不安を払拭するのが、実際に通っている男性客の口コミや、施術のビフォーアフター実績です。「30代・会社員の方の毛穴ケア事例」のように、ターゲットに近い属性の声を掲載すると、「自分と同じような人が通っている」という安心感が生まれます。論理と実績を重視する男性心理に、客観的な証拠で応えましょう。



男性客はリピート化すると、女性以上に「同じ店に通い続ける」傾向があります。一度信頼を勝ち取れば、長期にわたって安定した売上をもたらしてくれる優良顧客になります。最初の来店ハードルを下げる工夫に、しっかり力を入れましょう。
伸びると見込まれています。矢野経済研究所の調査では、エステ市場全体が横ばい(2025年度3,046億円予測)で女性向けが縮小傾向にある一方、男性の施術市場は前年比0.6%増と拡大を維持しています。メンズエステティック市場は2024年度に前年比112.2%の478億円が予測され、20〜30代男性の美容経験率も5年で約1.8倍に増加。構造的な成長が続くと考えられます。
受け入れられます。ポイントは既存の女性客への配慮です。完全個室にする、男性専用の曜日・時間帯を設ける、予約制で鉢合わせしない動線を作る、といった工夫で両立できます。まずは既存の女性客の旦那様やパートナー、息子さんの紹介から始めると、無理なく男性客を取り込め、既存客との関係も保てます。
集客のフックとしては脱毛が強いですが、女性サロンの強みを活かすならフェイシャル(毛穴・テカリケア)や痩身から始めるのも有効です。男性は皮脂分泌が多く毛穴悩みが深いため、毛穴ケアは反応が良い傾向です。脱毛で来店したお客様にフェイシャルや痩身をクロスセルする流れを作ると、客単価とLTVを高められます。
その傾向があります。脱毛の場合、男性は毛が濃く施術回数が必要なため、料金が女性の約1.5倍に設定されることもあります。また、男性はいったん信頼したサロンに通い続ける傾向が強く、リピート化すれば長期的に安定した売上をもたらしてくれます。価格競争が激しい女性向けと比べ、「価値で選ばれる」余地が大きいのが男性市場の魅力です。
男性美容市場は、女性向けエステが伸び悩むなかで着実に成長を続ける、数少ないブルーオーシャンです。男性客が求める「効果・明朗さ・プライベート感・時短」を理解し、適切な機器と集客導線を整えれば、女性サロンでも安心して新たな客層を取り込めます。株式会社イレブンは、500以上のサロンを支援してきた知見と美容機器商社としての専門性で、メンズ市場への参入を機器選定・メニュー設計・集客まで一気通貫でサポートします。「何から始めればいいか分からない」という段階でも、まずはお気軽にご相談ください。