この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。

この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。
「エステ開業って、本当に儲かるの?」これから独立を考えている方なら、誰もが一度は抱く疑問ですよね。SNSでは月商100万円超えのオーナーが目立つ一方、開業1年以内に約6割が廃業するという厳しい数字も存在します。
結論から言うと、エステの開業は戦略次第で年収1,000万円以上も狙える一方、何も考えずに始めれば確実に儲からないビジネスです。同じ業界・同じ規模でも、稼ぐオーナーと潰れるオーナーがハッキリ分かれます。

独立を考えてるんですが、エステ開業ってぶっちゃけ儲かりますか?SNSだと派手に稼いでる人ばかり目について、本当の数字が見えなくて…。



正直に言うと、儲かる人と儲からない人の差は「最初の数字設計」でほぼ決まります。500サロン以上の開業を見てきた経験から、月商100万円までの逆算式と、儲かるサロンの共通点を全部お伝えしますね。
この記事では、株式会社イレブン技術商品部部長・村上琴音が、エステ開業で儲かるための数字の作り方、業態別の収益モデル、成功サロンの共通点まで、現場で見てきた実例をベースに解説します。読み終えるころには「自分のサロンで月いくら稼げるか」が具体的に見えるはずです。
「儲かる/儲からない」の二択で答えるなら、答えは「儲かるサロンと儲からないサロンの差が極端に大きい」です。平均値で語れないのがエステ業界の特徴で、年収300万円未満のオーナーもいれば、2,000万円以上稼ぐオーナーもいます。まずは業界全体のリアルな数字から見ていきましょう。
業界各社の調査をまとめると、エステサロン経営者の年収はおおむね400万円〜1,100万円のレンジに収まります。個人サロンの経営者で月収35〜90万円、大手サロンを多店舗展開しているオーナーでは年収2,000万円を超える例もあります。
ただし注意したいのが、この数字はあくまで「経営が軌道に乗ったサロン」のもの。雇われエステティシャンの平均年収が300〜400万円程度なので、独立して儲かれば確かに収入は伸びるものの、その裏側にはたくさんの廃業サロンが存在します。
業界では「エステサロンの廃業率は1年で60%、3年で90%」と言われています。10年存続できるのはわずか5%程度。これはネイル、まつエクなど他の美容業種と比べても高い水準で、参入障壁が低いぶん競合が乱立しやすいのが理由です。
「儲かるか」を考える前に、9割が3年以内に消える業界だと知っておくことが、最初のリスクヘッジになります。
500サロン以上の開業を見てきた中で、儲かるサロンと儲からないサロンを分ける最大の差は「開業前に数字を逆算したかどうか」です。儲からない人は「とりあえず開業して、お客様が来てから考える」と動きがち。儲かる人は「月商◯万円を稼ぐには、客単価いくら×何人必要か」を最初から決めています。
エステは情熱や技術だけで成立するビジネスではありません。技術の高さと数字の設計、この両輪が揃って初めて「儲かるサロン」になるんです。
同じエステ開業でも、業態によって「儲かりやすさ」の構造はまったく違います。固定費の重さ、売上の上限、運営の難易度、それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分のライフスタイルや資金計画に合った業態を選ぶことが第一歩です。
自宅の一室を改装して始める形態で、家賃という最大の固定費がかからないのが最大の強みです。月8人の集客で黒字化できる事例もあり、利益率は40〜60%と高水準。子育て中の主婦オーナーが平日5時間営業で純利益20万円を出している事例もあります。
反面、ベッド数1台で1日3〜4人が物理的な上限なので、月商の上限はおおよそ100万円前後。「月50万円稼げれば十分」という個人ニーズには最適ですが、大きく稼ぎたい人には物足りません。
商業ビルや路面店を借りて運営するスタイル。スタッフを雇って多店舗展開できるため、月商200〜500万円、年収1,000万円超えも現実的です。立地が良ければ集客力もケタ違いに伸びます。
ただし家賃・光熱費・人件費が毎月固定で出ていくため、売上が落ちた瞬間に赤字転落するリスクが大きい業態。最低でも半年分の運転資金を確保し、損益分岐点を毎月把握する経営力が必須です。
お客様が自分で機器を操作するスタイルで、施術スタッフが不要なため人件費が抑えられます。月額制(サブスクリプション)の料金体系を導入しているケースが多く、会員数が一定数を超えれば毎月の収入が読みやすくなる構造。
10〜20代の若年層に支持されやすく、「予約なしで気軽に通える」「スタッフと話さなくていい」というニーズに合致。初期費用は機器導入で500万円〜と高めですが、軌道に乗れば安定収益が見込めます。
| 業態 | 初期費用目安 | 月収目安 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 自宅サロン | 30〜100万円 | 20〜50万円 | ★★☆☆☆ |
| テナントサロン | 300〜800万円 | 50〜150万円 | ★★★★☆ |
| セルフエステ | 500〜1,000万円 | 30〜100万円 | ★★★☆☆ |



どの業態が「儲かる」かは、自分のライフスタイルと資金で決まります。家事育児と両立したいなら自宅、独立して大きく稼ぎたいならテナント、安定収益重視ならセルフ、という選び方がオススメです。
「儲かる」を感覚ではなく数字で捉えると、必要なアクションが一気に明確になります。ここでは、個人エステサロンの目標としてよく語られる月商100万円を例に、必要な客単価と客数を逆算してみましょう。
エステサロンの売上構造はとてもシンプルで、「客単価 × 客数」の掛け算で決まります。客単価を上げるか、客数を増やすか、そのどちらかしか道はありません。個人サロンはベッド数の制約で客数の上限が決まっているので、必然的に「客単価をどう上げるか」が儲かるかどうかの分かれ道になります。
具体的な数字に落とし込むとこうなります。週休2日で月22営業日、1日3人を施術すると月間66人の集客。月商100万円を達成するには、必要な客単価は約15,000円。これが個人サロンが目指すべき1つの基準値です。
1,000,000円(売上)
÷ 22日(営業日数)= 約45,500円(1日売上)
÷ 3人(1日の客数)= 約15,000円(必要客単価)
客単価15,000円を達成するには、単発メニューだけでは厳しく、コース契約・回数券・物販を組み合わせた設計が前提になります。
仮に客単価8,000円のフェイシャル単発メニュー中心で運営した場合、同じ条件(22営業日×3人)の月商は52.8万円。経費を引くと手元に残るのは20万円台で、雇われエステティシャンの給与とほぼ変わりません。これが「低単価のまま頑張っても儲からない」の正体です。
儲かるサロンは、単発5,000円のお試しから始めても、最終的にコース契約や物販で客単価15,000円以上に引き上げる設計を最初から組んでいます。値上げではなく「メニュー構造の設計」で単価を上げるのがプロのやり方です。
500サロン以上の支援実績から見えてきた、利益を出し続けているサロンに共通する5つの特徴を紹介します。どれも特別な才能ではなく、開業前から仕組みとして組み込めるポイントばかり。1つでも欠けると儲からない構造になりやすいので、開業準備のチェックリストとして使ってみてください。
儲かるサロンは必ず「主力となる高単価メニュー」を1つ以上持っています。フェイシャル単発5,000円のお試しから始めても、痩身コース30万円や年間契約60万円といった上位商品を用意し、お客様のステージに応じてアップセルする設計が組まれているんです。
低単価メニューだけでは客数の上限がそのまま売上の上限になってしまいます。高単価メニューがあって初めて、月商100万円超えの世界に届きます。
新規客を集めるコストは、既存客に再来店してもらうコストの5倍と言われています。つまり、リピート率を上げることが利益率改善の最短ルート。儲かっているサロンの多くは、リピート率60〜70%を安定的に維持しています。
リピート率を上げる王道は回数券・コース契約・次回予約の徹底。リクルート調査でも、フェイシャルエステ利用者の33.8%、脱毛サロン利用者の51%が回数券を購入しているというデータがあります。
物販は儲かるサロンの「裏の主力商品」です。施術売上130万円のサロンで物販50万円を加算し、月商180万円というモデルも珍しくありません。物販の利益率は施術より高く、しかも追加の人件費がかからないのが大きな強み。
「売り込みは苦手」というオーナーも多いですが、お客様は元々ドラッグストアで月1万円以上化粧品を購入しているのが一般的。「どこで何を買うか」を変えてもらうだけで、お客様にとってもサロンにとってもプラスになる仕組みです。
1つの集客チャネルに依存していると、そのチャネルが機能しなくなった瞬間に売上が止まります。儲かるサロンはInstagram、Googleマップ(MEO)、ホットペッパー、紹介、LINE公式といった複数チャネルから流入を確保。
特に開業初期は、有料広告に頼らずSNSと口コミ、Googleマップの3本柱で新規導線を作るのが王道です。媒体ごとに役割を分けることで、長期的に安定した集客が見込めるようになります。
儲かるオーナーは必ず「自分のサロンの損益分岐点」を即答できます。月の固定費(家賃・通信費・リース料)と変動費(材料費・広告費)を把握し、いくら売れば赤字を回避できるかが頭に入っているんです。
逆に儲からないサロンは、「今月いくら使ったか」「あと何人来店すれば黒字か」を把握していないケースがほとんど。エクセル1枚で十分なので、開業初日から数字を見る習慣をつけるだけで、廃業リスクは大幅に下がります。



この5つは、どれも「あとから始める」より「開業前に仕込む」方が圧倒的に効きます。順序を間違えなければ、儲かる構造は誰でも作れますよ。
儲かるサロンの逆を見ると、廃業に追い込まれるサロンの共通点もハッキリ見えてきます。技術が悪いわけでも、サービスが悪いわけでもない。多くは「経営の型」を間違えているだけ。あなたのサロンが当てはまっていないか、チェックしてみてください。
「まずは安くして、お客様を集めてから値上げしよう」は典型的な失敗パターン。一度安い価格で来店したお客様は、その価格を基準に判断するので、値上げした瞬間に離れていきます。結果、薄利多売で体力を消耗し、3年以内に廃業というルートに乗ってしまうんです。
解決策はシンプルで、開業時から「適正価格+お試し価格」の二本立てで設計すること。お試しは初回限定にして、本コースは適正単価で提示するのが鉄則です。
新規集客に毎月10万円の広告費を投下しているのに、リピート率が30%以下というサロンは多いです。穴の空いたバケツに水を注いでいるような状態で、いくら集客しても利益が残りません。
儲かるサロンの順番は「リピート設計→新規集客」。次回予約の取り方、回数券の提案タイミング、フォロー連絡の文面まで仕組み化してから、新規導線を作るのが正解です。
開業時にこだわりの内装と最新機器に300万円使い、運転資金が3ヶ月分しかない、というケース。エステの黒字化までは平均で半年〜1年かかるため、運転資金が尽きた瞬間に廃業リスクが一気に高まります。
初期費用は最小限に抑え、最低でも半年分の固定費を運転資金として確保するのが基本。中古機器・必要最小限の内装からスタートし、売上が立ってから設備投資を増やしていく順番が安全です。
「フェイシャル全般」「30〜60代女性」「リラックス重視」のような曖昧なコンセプトでは、競合の中に埋もれて選ばれません。儲かるサロンは「40代の毛穴悩みに特化」「妊活中の冷え性専門」のように、ターゲットと提供価値が一目で分かります。
絞り込むほど集客が難しくなる気がしますが、実は逆。明確なターゲットがあるほど、お客様は「私のためのサロンだ」と感じてリピートしてくれます。
「化粧品をすすめると押し売りに思われるのが嫌」というオーナーは多いですが、これは儲からない構造を自分で作っているのと同じ。物販ゼロのサロンは利益率の天井が低く、月商100万円を超えるのが極めて困難になります。
物販は「売り込み」ではなく「ホームケアの提案」です。サロンの効果を維持するために必要な情報を伝えるという視点に変えるだけで、お客様の受け取り方も自分のスタンスもガラッと変わるはず。
| 儲かるサロンの行動 | 儲からないサロンの行動 |
|---|---|
| 適正価格+お試し価格の二本立て リピート設計→新規集客の順番 初期費用最小化+運転資金確保 明確なターゲットとコンセプト 物販をホームケア提案として組込み | 安さで集客し値上げできない 新規広告に依存しリピート設計なし こだわり内装で運転資金が枯渇 対象層が広すぎて埋もれる 物販を売り込みと避けて利益率低迷 |
ここまでの内容を、開業前に実行すべき5つのステップに整理しました。順番が大事で、上から1つずつ着実にクリアしていくことで、儲かる構造のサロンが組み上がっていきます。
「月にいくら稼ぎたいか」を最初に決めて、そこから営業日数・1日の客数・必要客単価を逆算します。月商100万円なら客単価15,000円、月商50万円なら客単価8,000円が目安。この数字が後のメニュー設計の基準になります。
毎月かかる固定費(家賃・通信費・リース料等)と変動費(材料費・広告費)を洗い出し、損益分岐点を計算します。家賃は月商の10%以内が目安。テナント探しの段階で家賃上限を決めておかないと、立地に惹かれて無理な物件契約をしがちです。
初回お試し→2回目通常→3回目以降コース、という3段階のメニュー導線を設計します。各段階で「次の予約をどう取るか」「どのタイミングでコース提案するか」を決めておくと、リピート率が安定します。
Instagram、Googleビジネスプロフィール、LINE公式アカウントは開業の3ヶ月前から準備開始。フォロワーゼロでオープンするのと、すでに数百人のフォロワーがいる状態でオープンするのとでは、初月の売上が大きく変わります。
「売れるようになってから物販を始める」ではなく、開業初日から物販を提案できる状態にしておきます。主力化粧品を3〜5アイテムに絞り、施術中の説明トークまで台本化しておくと、無理なく自然な物販が実現します。



この5ステップを順番にクリアしておけば、開業初月から数字が安定しやすくなります。逆に1つでも飛ばすと、後からの修正に倍以上の時間がかかってしまうんです。
開業を検討中の方からよく寄せられる質問をまとめました。
「儲かる」の定義によります。利益率の高さでは自宅サロンが圧倒的(家賃ゼロのため)。一方、年収の上限を上げたいなら店舗サロンでスタッフを雇用し多店舗展開する方が有利です。月収50万円を目指すなら自宅、年収1,000万円超えを目指すならテナントが選択肢になります。
可能ですが、技術習得+経営知識の両方が必要です。スクールで6ヶ月〜1年学びながら、並行して経営の基礎を勉強するのが現実的なルート。未経験者は技術だけに目が行きがちですが、儲かるかどうかの8割は経営設計で決まります。スクール選びの段階で開業サポート付きのコースを選ぶのがおすすめです。
個人サロンの黒字化は平均で半年〜1年が目安です。リピート設計と物販を最初から仕込んでいるサロンは3〜6ヶ月で黒字化、新規集客に依存しているサロンは1年以上かかることも。最低でも半年分の運転資金を用意してスタートするのが、廃業を避ける最低条件です。
月10〜20万円規模なら副業でも十分可能です。週末+平日夜の営業で月8〜12人を集客し、客単価1万円なら月10万円前後の売上。ただし副業の最大の壁は「集客に割ける時間が少ないこと」なので、SNSや紹介で口コミが回る仕組みを作ることが必須になります。
機器選びは「客単価を上げられるか」「リピート理由になるか」の2軸で判断します。痩身・美顔・ハイフ等、効果実感の高い機器は単価1万5,000円以上のメニュー設計がしやすく、リピートにもつながりやすい傾向。導入前に必ずデモ施術を体験し、自分の手技と相性が良いか確認するのが失敗しないコツです。
エステ開業が「儲かる」かどうかは、業界の問題ではなく、開業前の戦略設計でほぼ決まります。1年で60%、3年で90%が廃業する厳しい業界ですが、逆に言えば正しい順番で準備すれば残り10%側に入れるということ。
「自分のサロンで本当に儲かる数字が作れるか不安」「機器選びやメニュー設計で迷っている」という方は、ぜひ一度プロに相談してください。株式会社イレブンでは500サロン以上の開業・経営支援実績をもとに、あなたのサロンに合った収益モデルを一緒に設計します。