この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。

この記事の監修者

㈱イレブン技術商品部 部長
インストラクター
村上 琴音(ムラカミ コトネ)
株式会社イレブンで商品開発とインストラクターを担当。資格と現場経験を活かし、個人サロンの成長を支援しています。
エステサロン開業の成否は「メニュー設計」で8割決まると言っても過言ではありません。技術に自信があっても、メニューが魅力的でなければお客様は来ません。本記事では、弊社(株)イレブンが、女性目線で「選ばれ続ける」サロンのメニュー設計の基本と、収益を生む黄金比を徹底解説します。
メニュー設計の土台は「誰の、どんな悩みを解決するか」です。これが曖昧だと、誰にも響かないメニューが並びます。「30代の働く女性の毛穴悩み」など、たった一人のお客様(ペルソナ)に絞り込む勇気が、結果的に熱烈なファンを惹きつける「刺さる」メニュー作りの第一歩となります。
まずは、あなたのサロンが救いたいお客様像(ペルソナ)を具体的に描きましょう。「35歳、事務職、PC疲れによるくすみと、マスク荒れが悩み」といった具合です。その方の最も強い悩み(主訴)が「くすみ」なら、それがメニューの「軸」となります。この軸から逆算することで、必要な手技や機器、価格帯が自ずと決まってくるのです。
メニューは、お客様の「通いやすさ」を考慮して設計する必要があります。例えば、肌質改善なら最初は週1回、安定したら月1回など、悩みの深さに応じた最適な「来店頻度」を提示しましょう。短期集中で結果を出す痩身なら3ヶ月契約、リラクゼーションなら都度払いOKなど。お客様のライフスタイルに寄り添った頻度設計が、継続(リピート)の鍵を握ります。
イレブンからのアドバイス「誰でも歓迎」のメニューは、結局「誰も選ばない」メニューになります。「私はこの悩み専門です」と絞り込む勇気が、お客様に「私のためのサロンだ」と感じさせる最強の武器になります。
成功しているサロンのメニュー構成は、お客様の心理に合わせた「階段」になっています。
この黄金比を理解することで、お客様を自然にファンへと育て、サロンの収益(LTV)を最大化する「売れる」仕組みが完成します。
スターター(初回体験)は、お客様の「不安」を取り除き、来店のハードルを下げるための「入口」です。利益は度外視し、まずはサロンの雰囲気や技術を知ってもらうことに集中します。必ず丁寧なカウンセリングをセットにし「このサロンなら任せられる」という信頼を得ることが最大の目的です。この体験が、次(主力メニュー)に繋がるかの分かれ道となります。
主力メニューは、サロンの「専門性」と「結果」を示す、まさに「顔」となる商品です。「毛穴専門」「たるみ改善」など、ペルソナの主訴に合わせたメニューを据えましょう。ここで重要なのは、お客様の期待を超える「結果」を出すことです。この満足度が、高単価メニューへのステップアップや、口コミの源泉となるため、技術と機器の粋を集めて設計してください。
高単価メニューは、お客様の「本気の悩み」に応え、サロンの「収益の柱」となる商品です。単価を上げるコツは「付加価値」です。例えば、高性能機器(例:WINBACK)による深部加温と、熟練のハンドテクニックを組み合わせるなど。「あなただけの特別ケア」を演出することで、お客様は納得して高い金額を払ってくれます。客単価アップは、このメニュー設計にかかっています。
LTV(顧客生涯価値)とは、一人が生涯で使ってくれる金額です。これを最大化するのが、回数券やサブスクリプション(月額制)です。肌質改善や痩身など、継続が必要なメニューでは「都度払いよりお得」な回数券を提案しましょう。お客様は結果が出やすく、サロンは売上が安定する、まさにWin-Winの仕組みです。このリピート設計が、経営安定の心臓部となります。



メニューが4種類(上記)揃っていなくても構いません。大切なのは、お客様を「初回体験」から「リピート(回数券)」へと導く「流れ」が設計されていることです。この流れを意識するだけで、売上は必ず変わります。
女性のお客様は、技術力や価格と同じくらい「空間の快適さ」と「デリケートな配慮」を見ています。「このサロンは私を大切に扱ってくれる」と感じてもらうことが、リピートの絶対条件です。技術が良いのは当たり前。他店との差は、この「女性目線」の細やかな配慮の積み重ねで決まります。
施術中は、お客様が「恥ずかしい」「寒い」「つらい」と感じる瞬間を徹底的に排除します。タオルワークで露出を最小限に抑え、体勢(体位)が苦しくないか頻繁に声がけしましょう。特に女性は冷えやすいため、ブランケットや室温管理は必須です。また、生理中は施術を避けるか、体調を最優先に対応するなど、女性特有の悩みに寄り添う姿勢が信頼を生みます。
安全はすべてに優先します。特に敏感肌、妊娠中・授乳中、婦人科系の持病をお持ちの方への対応は、サロンの「誠実さ」が問われる部分です。これらは「禁忌事項」として明確に定め、カウンセリング時に必ず確認し、同意書に署名をいただきましょう。少しでもリスクがある場合は、施術をお断りする勇気も必要です。お客様と自身の両方を守るための鉄則です。
施術後の「あったら嬉しい」が、お客様の感動体験に繋がります。清潔で明るいメイク直しスペースは必須です。綿棒、コットン、ドライヤーはもちろん、施術で髪が乱れることを見越した「ヘアゴム」や「ブラシ」。万が一に備えた「ナプキン」など。これらアメニティの充実は「お客様のことを深く理解している」という無言のメッセージとなります。



「安心・清潔・配慮」は、コストゼロでできる最高のおもてなしです。特に「お手洗い」の清潔さは、サロン全体の清潔感を判断される重要なポイントです。オーナー様の女性目線こそが、最大の差別化になることを忘れないでください。
メニュー設計で悩んだら、まずは成功している「型」から真似るのが近道です。ここでは、お客様の代表的な5つの悩み別に、基本的な施術フローのテンプレートをご紹介します。これをベースに、あなたのサロンの機器や手技に合わせて、オリジナルのメニューに編集してみてください。
毛穴ケアの王道フローは以下の通りです。
たるみ・小顔ケアは「温め」と「引き締め(手技)」の組み合わせが鍵です。まず、ラジオ波(RF)やEMS、あるいは深部加温が得意な「WINBACK」などで、肌の奥深く(真皮層)や筋肉を温めて活性化させます。血流が促進され、肌が柔らかくなった状態で、リフトアップ効果の高いハンドマッサージ(手技)を加えることで、相乗効果を生み、即時的な引き上がりを演出できます。
本気で肌質を改善したいお客様には、ターンオーバーを促す施術が必要です。まず「ピーリング(ケミカル、ハーブ等)」で不要な角質を除去し、肌を「まっさら」な状態にします。その直後は、美容成分が最も浸透しやすいゴールデンタイムです。そこに「Revcella(高濃度ヒト幹細胞培養液)」や「プラズマ導入」などで高濃度の美容液を導入し、肌細胞の再生を強力に後押しします。
痩身メニューは「脂肪分解」「燃焼促進」「排出」の3ステップで設計します。
脱毛メニューは、お客様のニーズに合わせて「階層」を作ることが重要です。まず「S/M/L部位セット」や「全身」といった基本プランを用意します。そこから派生させ、ターゲットを絞った「学割」や「ブライダル(うなじ・背中セット)」、あるいは「介護脱毛(VIO)」といった企画メニューを作ることで、多様なニーズを刈り取ることができます。料金体系を明確にすることが信頼に繋がります。



このテンプレートは「レシピ」です。重要なのは、なぜこの順番なのか(例:吸引の後は必ず鎮静する)という「理由」を理解することです。この基本フローに、あなたのサロン独自の「機器」や「手技」を加えて、最強のメニューを完成させてください。
個人サロンが大手と差別化する最大の武器は「専門性」と「結果」です。それを支えるのが「美容機器」の力です。手技だけでは限界がある「結果」を、最新機器が補ってくれます。弊社イレブンは、あなたのサロンの「コンセプト」に合わせ、どの機器が最適かを選ぶところから伴走します。
機器は「流行り」で選んではいけません。「目的」で選びましょう。どの機器がどの悩みに対応するのか、一例をご紹介します。
| 目的・悩み | 弊社推奨機器(例) | 主な特徴 |
| 肌質改善・高濃度導入 | PLASMASTER (プラズマスター) | プラズマ技術で美容液の導入効率を最大化 |
|---|---|---|
| 痩身・脱毛 | NEQST (ネクスト) | 1台で痩身と脱毛の高速施術を実現 |
| リラク・体質改善 | WINBACK (ウィンバック) | 高周波による深部加温で体感を重視 |
| 高付加価値(物販連動) | Revcella (リブセラ) | 高濃度ヒト幹細胞培養液との組み合わせ |
機器を導入したら、その「凄さ」をお客様に体感してもらう演出が重要です。例えば、機器の後に必ずハンドマッサージを入れ「機器で温まったから、こんなにほぐれるんですよ」と「体感の差」を言語化します。また、ビフォーアフター写真は、同じ照明・同じ角度で撮影することを徹底しましょう。この「証拠」を見せるスキルこそが、機器の価値を最大限に高めます。
機器は高額な投資です。弊社は「導入して終わり」にはしません。必ず「投資回収シミュレーション」を一緒に行います。導入費用(リース料)、1回あたりの消耗品費、想定される施術単価から、月に何人施術すれば黒字化するか(損益分岐)を計算します。この「数字」の裏付けがあるからこそ、オーナー様は自信を持ってお客様にメニューを提案できるようになるのです。



機器は「導入すること」が目的ではなく「サロンの利益とお客様の満足度を上げること」が目的です。弊社は特定のメーカーではないため、中立的な立場で、あなたのコンセプトと予算に最適な機器を診断します。
料金は「安さ」で決めてはいけません。安売り競争は、大手資本に必ず負けます。個人サロンが目指すべきは「高くても納得できる価値」を感じてもらうことです。「このサロンだから通いたい」と思わせる、適正な利益を生む収益モデルと、価値が伝わる価格設計の技術を解説します。
初回体験の価格アンカーとアップセルの流れ
初回体験価格は、その後の主力メニューへの「錨(アンカー)」の役割を果たします。例えば「通常15,000円の主力コースが、初回体験だけ5,000円」と提示します。お客様は「15,000円の価値があるものを安く体験できた」と感じ、5,000円の価値ではなく、15,000円の価値を基準に判断します。この「お得感」の演出が、自然なアップセル(主力コースへの契約)に繋がるのです。
回数券・サブスクの“途中離脱”を減らすルール設計
回数券やサブスクは売上を安定させますが「途中離脱(来なくなる)」が最大のリスクです。これを防ぐには「明確なルール設計」が不可欠です。例えば「有効期限は6ヶ月」「予約変更は前日まで」など、契約時に書面で明確に定めます。また、お客様の来店が途切れたら、LINEなどで「お肌の調子はいかがですか?」とフォローする仕組みも、離脱防止に極めて有効です。
原価・稼働率・平均単価から逆算する損益分岐点
サロン経営で最も重要な「数字」の部分です。簡単なシミュレーション表で、利益の出し方を具体的にイメージしましょう。
| 項目 | 金額(円) | 計算内訳・詳細 |
| 売上高 | 180,000 | @10,000円(平均客単価) × 18人 |
|---|---|---|
| 変動費(原価) | 27,000 | @1,500円(1人あたりの消耗品費) × 18人 |
| — | — | — |
| 粗利(限界利益) | 153,000 | 180,000円(売上) – 27,000円(変動費) |
| 固定費 | 150,000 | 家賃、機器リース料、光熱費など(売上に関わらず発生) |
| — | — | — |
| 営業利益 | 3,000 | 153,000円(粗利) – 150,000円(固定費) |



価格設定は「自信の表れ」です。価格を下げるのは、自分の技術やサービスに自信がないと宣言するようなもの。まずは「損益分岐点」を計算し、必要な利益を確保できる価格を「正々堂々」とつけましょう。
サロンの売上は「客単価×客数(回転率)」で決まります。施術時間をどう配分するかは、サロンの「専門性」と「収益性」に直結する重要な戦略です。リラクゼーション重視なら長めに、結果重視の痩身なら短く集中して。あなたのサロンのコンセプトに合わせた、最適な時間配分を見つけましょう。
予約枠が「施術時間60分」でも、実際はお客様の滞在時間が90分になることはよくあります。見落としがちなのが「前後の時間」です。カウンセリング、着替え、メイク直し、お会計、次回予約(クロージング)の時間です。これを標準化(例:施術時間+前後30分)しておかないと、予約枠がパンクします。バッファ(余裕)を持った時間配分が、結果的に回転率を安定させます。
売上を最大化するオペレーションとして、2つの型があります。一つは「同室2ベッド運用」。オーナーが施術中に、もう一つのベッドでお客様が機器(例:温熱機器)でセルフケア、または新人スタッフが補助するなど。もう一つは「個室回転」。施術が終わったら、お客様にはメイクルームへ移動していただき、すぐに個室の片付けに入る型です。サロンの広さと人員体制に合わせて設計しましょう。



一人サロンのオーナー様は「お客様と話し込む」のが好きな方が多いです。それは長所ですが、時間が押す原因にもなります。「お会計・次回予約」はタイマーをかけるなど、時間を意識的に管理する「経営者」としての視点も持ちましょう。
カウンセリングは、メニューの価値を伝え、お客様の信頼を得る「最重要プロセス」です。そして同意書は、お客様とサロンの双方を「トラブルから守る」ための必須ツールです。ここでは、弊社が推奨するテンプレートの必須項目をご紹介します。これらをベースに、あなたのサロンの言葉で磨き上げてください。
問診票(ヒアリングシート)で聞くべきは「表面的な悩み」ではなく「悩みの根本原因」です。最低限、以下の項目はヒアリングシートに盛り込みましょう。
これらの情報が、最適なメニュー提案と、禁忌事項の判断(リスク回避)に不可欠な情報となるからです。
同意書には、①施術が受けられない条件(禁忌)、②施術後に起こりうる反応(副反応、例:赤みや好転反応)、③施術効果を高めるための注意事項(ホームケア)を明記します。これらを「口頭で説明した上で」、お客様にご理解いただいた証として「ご署名」をいただきます。この一手間が、後の「言った言わない」トラブルを確実に防ぎます。



同意書は「お客様を守るため」のツールでもあります。お客様がご自身の体調を再確認し、安心して施術を受けるための「儀式」として、丁寧にご説明しましょう。その誠実さが、そのままサロンの信頼に繋がります。
物販(ホームケア商品)は、サロンの「第二の収益の柱」であり、お客様の「施術効果を最大化」する武器でもあります。サロンケア(非日常)とホームケア(日常)が両輪となって初めて、お客様は最速で結果を出すことができます。LTV(顧客生涯価値)を高めるためにも、戦略的な物販メニュー設計が求められます。
物販で失敗するサロンは、商品(SKU)が多すぎます。お客様は「どれを選べばいいか分からない」のです。まずは「洗浄(クレンジング)」「導入(美容液)」「保護(クリーム)」の3ステップに絞り込みましょう。そして、それを肌タイプ別(例:乾燥肌用セット、脂性肌用セット)で提案する。このシンプルな「3点セット」設計が、お客様を迷わせず、購入に繋がりやすい型です。
物販で最も避けたいのが「押し売り」だと思われることです。コツは「商品を売る」のではなく「お客様の未来を良くする提案をする」というスタンスです。「今日の施術効果を1ヶ月持続させるために、ご自宅でできる一番簡単な方法がこの美容液なんです」と、あくまで「お客様のメリット」として提案しましょう。買うか買わないかの判断は、お客様に委ねる余裕が、逆に信頼を生みます。



オーナー様自身が、提案する物販商品を「心から愛している」ことが最強のトークです。自分が使って感動しなかったものは、お客様にも響きません。まずはご自身が「ファン」になることから始めましょう。
どれほど素晴らしいメニューを作っても、お客様に「見つけて」もらい「魅力的だ」と感じてもらえなければ、予約には繋がりません。HP、予約サイト、SNSなど、お客様が目にする「すべて」の場所で、メニューの価値を一貫して伝える「表記の技術」と「導線設計」が不可欠です。
お客様は、HP、予約サイト、Instagramなど複数の媒体を見て来店を決めます。ここで「言っていること」がバラバラだと、お客様は混乱し、信頼を失います。サロンの強みを一言で表す「統一コピー(例:30代からの本気毛穴ケア専門)」を決め、すべての媒体で使いましょう。そして必ず「ご予約はこちら」というCTA(行動喚起)ボタンを分かりやすく設置してください。
お客様は「悩み(キーワード)」で検索します。例えば「埼玉 毛穴 黒ずみ」など。このキーワードを、メニュー名やHPの見出し(H2, H3)に自然に盛り込むことが、SEO(検索エンジン対策)の基本です。また、Googleにメニュー内容を正しく認識させる「構造化データ」の設定も、ローカル検索での上位表示に有効です。
基本の主力メニューとは別に、お客様の「ライフイベント」や「季節」に合わせた企画メニューを用意すると、集客の「フック(きっかけ)」になります。例えば「ブライダル(背中・二の腕集中)」「マタニティ(むくみケア)」「学割(脱毛)」「夏前(痩身)」など。これらの企画メニューは、新規顧客の獲得や、既存客の別メニュー利用を促すのに非常に効果的です。



メニュー名は「お客様が検索する言葉」で作ってください。サロン側が使いたいカッコイイ専門用語(例:〇〇メソッド)は、お客様には届きません。「毛穴洗浄」など、シンプルで分かりやすい「検索キーワード」こそが、最高のメニュー名です。
お客様の「感動」が最高潮に達するのは「施術直後」です。この瞬間に「口コミを書きたい」「次回も予約したい」と思わせる「体験」を設計することが、リピート率と集客効率を劇的に改善します。施術が終わった瞬間から、お客様がサロンを出るまでの「退店導線」にこそ、こだわるべきです。
ビフォーアフター写真は、結果を可視化する最強の「証拠」です。必ず施術前に「施術効果の確認のため」と目的を伝え、同意を得てから撮影しましょう。撮影後は、お客様のプライバシーに配慮し、厳重に「保管ルール(例:鍵付きのフォルダ管理)」を定めます。SNS掲載時は、必ず別途「掲載許可」を取ること。この誠実な対応が、無用なトラブルを防ぎます。
施術後、鏡を見ながらビフォーアフターを一緒に確認し、お客様の感動に「共感」します。その上で「この良い状態を維持するために、次は〇週間後がベストです」と、プロとして「次回の最適なタイミング」を提案しましょう。「予約を取らせる」のではなく「お客様のキレイのために提案する」という姿勢が、自然な次回予約に繋がります。



口コミは「感動のシェア」です。ビフォーアフターで感動したお客様に「もしよろしければ、今の感動をGoogleマップにひと言いただけると励みになります」と、素直にお願いしましょう。QRコードを準備しておくと、その場で書いてもらいやすくなります。
エステサロンは、お客様の大切な肌や身体に触れる仕事です。安全・衛生管理の徹底と、法令遵守(コンプライアンス)は、サロンの「信頼」そのものです。メニュー設計と同時に、万が一のトラブルを未然に防ぐ「守り」のルールを完璧に整備しておくことが、経営者の最低限の責務です。
お客様は「清潔さ」を厳しく見ています。施術ごとの機器・備品の「消毒」徹底は当然です。タオル・リネン類は、清潔なものと使用済みのものが交差しない「動線」を確保し、絶対に生乾きのニオイなどがしないよう管理しましょう。また、定期的な換気や空気清浄機の設置など、感染対策への「目に見える」配慮も、お客様の安心感に直結します。
エステ機器の取り扱いや広告表現には、厳しいルールがあります。特に「シミが消える」「必ず痩せる」といった医療行為と誤認される表現や「日本一」など根拠のない最上級表現は、景品表示法違反(優良誤認)にあたる可能性があります。メニュー表記やSNS発信では、事実に基づいた誠実な表現を徹底してください。
引用:消費者庁「景品表示法」
回数券の「中途解約(返金)」、急な「予約変更」、無断「遅刻」は、経営を圧迫する大きなトラブルの種です。これを防ぐため、必ず「ポリシー(規約)」を明文化し、契約時にお客様に説明・同意を得ましょう。特に高額なコース契約は、特定商取引法に基づくクーリング・オフや中途解約のルールを正しく理解し、書面に記載することが法的に義務付けられています。



「ルール」は、お客様を縛るものではなく「お客様との公平な関係」を築くためにあります。毅然としたポリシーを持つことが、結果として優良なお客様だけが集まるサロンを作ります。
メニュー設計は、作って終わりではありません。お客様に「公開」し、スムーズに「運用」できる状態にするまでが全工程です。開業直前に慌てないよう、以下のチェックリストを使って、準備に漏れがないか最終確認をしましょう。準備の質が、オープニングの成功を左右します。
お客様をお迎えする前に、以下の「ツール」が全て揃っているか最終確認します。
これらが完璧に揃って初めて、お客様をプロとしてお迎えできます。
スタッフを雇う場合、メニューが完成したら、スタッフ全員が同じ品質で提供できるよう「研修」を行います。SOP(標準作業手順書)に基づき、カウンセリングから施術、クロージングまでの一連の流れを「ロープレ(役割演技)」で徹底的に練習します。オーナー様は「技術」だけでなく「お客様への言葉遣い」や「笑顔」といった「評価基準」を明確にし、フィードバックしましょう。
全ての準備が整ったら、いきなり「本オープン」ではなく、友人や知人を招いた「プレオープン」を実施しましょう。ここでは、実際の流れ(オペレーション)に問題がないか、お客様目線での改善点はないかを最終チェックします。そのフィードバックを元に修正し、万全の体制で「本オープン」を迎えます。SNSやGoogleマップでの告知計画も、このタイミングで最終決定します。



プレオープンは「練習」ではありません。「本番」のつもりで全力を出し、お客様(友人)から「お金を払う価値があるか」をシビアに評価してもらいましょう。この時の「辛口フィードバック」こそが、サロンを強くする「宝」です。
メニュー設計において、お客様から、あるいは開業準備中の方から、弊社(イレブン)がよくいただく質問をまとめました。お客様の「疑問」を先に解消しておくことも、メニュー設計の重要な一部です。
「最もお悩みの深いメニュー」をお選びいただくのが一番です。もし迷われた場合は、当日のカウンセリングで、お肌やお体の状態をプロの目で見させていただき、お客様に今一番必要なケアをご提案させていただきます。無理な勧誘は一切ございませんので、お気軽にご相談ください。(…と、HPや予約サイトに記載しておくと、お客様の迷いを減らせます。)
サロンのポリシー(方針)によりますが、お客様の安全を第一に考えるのが鉄則です。妊娠中は、ホルモンバランスの影響で肌が敏感になるため、フェイシャル・ボディ共にお断りする(あるいは安定期以降に専用メニューのみ可)サロンが多いです。生理中は、痩身(特に腹部)や脱毛(VIO)は避け、リラクゼーション系のみ可とするなど、明確なルールを定めておきましょう。
カウンセリング時に必ず詳細なヒアリングを行います。使用する化粧品や機器がご不安な場合は、必ず「パッチテスト」を推奨し、安全を確認してから施術に入ります。弊社(イレブン)が扱う機器や商材は、安全性を重視しておりますが、お客様の体調を最優先いたします。少しでも懸念がある場合は、遠慮なくご相談いただくよう、あらかじめ明記しておきましょう。



FAQは、お客様の「不安」を「安心」に変える重要なコンテンツです。お客様から実際に受けた質問はすべてメモしておき、FAQを随時更新していきましょう。それが「お客様の声に耳を傾けるサロン」という信頼に繋がります。















